2013年11月08日

中小不動産業における事業展開の方向性について

ひらめき中小不動産業における事業展開の方向性について

exclamation中小不動産業の今後の事業展開のあり方
持続可能な経営を支える本質的な課題として、取扱い物件の確保等も当然重要であるが、より本質的な課題として、持続可能な経営を支えるための中小不動産業としての経営のプラットフォーム(経営基盤)の確立が必要である。

exclamation事業展開における方向性
事業展開における方向性としては、@顧客密着の強化、A地域密着の強化、B新たな市場へのアプローチという3点を挙げている。

@顧客密着の強化
今後、人口が減少する中で、不動産業者の事業機会も総体として減少していくことが予想されており、媒介業務に関連したサービスによる一層の収益の確保が必要となってくる。さらに、消費者のニーズが多様化している中で、媒介業務の周辺分野のサービスにも不動産業が積極的にかかわっていくことが必要である。これら媒介業務に関与する税理士、司法書士、不動産鑑定士、金融機関、リフォーム業者、インスペクション(建物検査)業者など様々な専門家とのネットワークを構築し、連携・コーディネートして、不動産全体をマネジメントする役割が不動産業に求められている。特に中古住宅流通においては媒介業務に至るまでの周辺業務や媒介後の業務の重要性が増しており、宅地建物取引業者のコンサルティング能力を活かした「顧客密着の強化」という方向性が考えられる。
例:サービス毎の費用などを明示して、顧客にとことん付き合うコンサルティングサービスを提供

A地域密着の強化
人口減少・空家率の上昇などの地域の不動産を取り巻く状況が大きく変わりつつある中、中小不動産業の強みを活かし、短期的な収益機会の追求だけでなく、自らの営業基盤である地域の魅力、活力を高めるため、長期的な視野から一定の役割を不動産業が担うことが新たなビジネスの展開につながると考えられる。
例:地域コミュニティの活動支援、物件売買された方への確定申告の手伝い(税務相談)

B新たな市場へのアプローチ(成長分野開拓、ニッチ(隙間)市場進出)
高齢者人口の増加による高齢者向け住宅の需要の増加や、市場規模はそれ程大きくないものの、特定のニーズに対応し、今後も底堅い需要が見込める市場(=ニッチ(隙間)市場)は顕在であり、全体のパイが縮小する中で中小不動産業が生き抜いていく上では、中小不動産業者ならではの機動力を生かし、新たに生まれつつある分野への挑戦が必要である。
例:リニュアル仲介、相続に関する仲介、高齢者向け賃貸住宅の仲介



ひらめき不動産業をめぐる社会経済環境

(1)人口・世帯構造の変化
  1)総人口の減少と高齢者の増加、主たる住宅取得層(30代、40代)の減少
  2)今後の総世帯数の減少と高齢者世帯・単身世帯の増加
  3)国内人口移動数の減少と人口の地域的偏在の進行
  4)在住外国人、外国人留学生の増加
(2)社会経済情勢の変化
  1)所得の減少、厳しい雇用情勢
  2)地価の低下、築年数による物件価格の下落
  3)環境対策、環境負荷の低減
(3)住宅市場の状況
  1)空き家の増加(相続の発生地と相続人の居住地の不一致)
  2)新設住宅着工戸数の減少
  3)既存住宅流通量の堅調な推移
(4)消費者の変化
  1)インターネットを利用して物件を見つける消費者の増加
  2)消費者の価値観の増加(新規住宅購入にあたって既存住宅も探す消費者の増加)
(5)東日本大震災の影響
  1)東日本大震災の復興需要、地盤の頑健性等が不動産価値に影響、耐震性に対する意識の強まり
(6)住宅市場整備に関する国の施策
  1)既存住宅流通市場やリフォーム市場に対する国の支援制度や取組みが充実している

ひらめき中小不動産業の状況
(1)宅地建物取引業の状況
  1)従事者数4人以下の宅地建物取引業者が80%、資本金2000万円未満の宅地建物取引業者が80%
  2)宅地建物取引業者の毎年の新規免許取得件数と廃業件数が同程度
(2)中小不動産業の強み
  1)地域密着しやすい
  2)きめ細やかなサービスの提供
  3)事業コストの安さ
(3)中小不動産業の弱み
  1)事業の多角化が難しい
  2)情報量、物件量が乏しい
  3)後継者も含めた人材確保が難しい、教育研修を行うための体制がとりづらい
  4)情報化への対応が難しい
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posted by 税理士法人M&T at 12:09| Comment(0) | 不動産投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月04日

違う不動産会社から同じ物件を紹介されたら?

希望条件に合う物件を探し求めて数社に物件紹介を依頼した場合、
同じ物件を紹介されることがあります。
その仕組みは「レインズ」というコンピュータ・ネットワーク・システム
にあります。
不動産会社の多くは、この「レインズ」というシステムを活用し、物件情報を共有することで最新の物件情報を入手していますぴかぴか(新しい)

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レインズでは、豊富な売却不動産情報を蓄積しており、その中からエリア・価格帯・広さ等の細かな条件を設定し検索することができます。

つまり、不動産会社は売却不動産の情報を共有しているため、
違う不動産会社から同じ物件を紹介されているのです。

ただし、独自の情報を持っている不動産会社もありますので、複数社に情報提供を依頼した結果、すべて同じ物件になるというわけではありません。

レインズでは、売却物件情報の他、成約事例も蓄積されていますので、こうした資料を基に、最近の不動産取引の動向についても知ることができます。

最後に…
上手な不動産の購入・売却をお考えの場合、まずは『不動産情報の仕組み』について知っていただくことをお勧めしますexclamation×2
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posted by 税理士法人M&T at 22:44| Comment(0) | 不動産投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月03日

老人ホーム入所と小規模宅地の評価減の関係

被相続人が老人ホームに入居していた場合、被相続人の自宅の敷地が小規模宅地の評価減の適用を受けられるか否かでトラブルになるケースが増えているようです。裁決事例においても、争いとなった事例が見受けられます。

まず、小規模宅地の評価減の適用を受ける対象となる住宅の敷地は、次の要件を満たす事が条件となります。

ひらめき@相続・遺贈で取得したものであること。
ひらめきAその対象となる居住用宅地は、相続開始直前において、被相続人や被相続人と生計を一にしていた親族の居住の用に供されたものであること。

このAが、被相続人が住宅を空き家にして老人ホームに入所していた場合、条件を満たすことになるのかどうかという点で問題となっています。

国税庁によれば、質疑応答事例で「被相続人が居住していた建物を離れて老人ホームに入所したような場合には、一般的には、それに伴い被相続人の生活の拠点も転移したものと考えられる」と基本的な考え方を示しています。
ただし、次に掲げる状況が認められる場合には、被相続人が居住していた建物の敷地は、相続開始の直前においてもなお被相続人の居住の用に供されていた宅地等に該当するものとして差し支えないとしています。

ひらめき@被相続人の身体又は精神上の理由により介護を受ける必要がある為、老人ホームへ入所することとなった者と認められるもの。
ひらめきA被相続人がいつでも生活できるようその建物の維持管理が行われていたこと。
ひらめきB入所後新たにその建物を他の者の居住の用その他の用に供していた事実がないこと。
ひらめきCその老人ホームは、被相続人が入所するために被相続人またはその親族によって所有権が取得され、あるいは終身利用権が取得されたものでないこと。

@については「特別養護老人ホームの入所者については、その施設の性格を踏まえれば、介護を受ける必要がある者に当たるものとして差し支えない。その他の老人ホームについては、入所時の状況に基づき判断する」と注意書きが添えられています

こうしたなか、「特別養護老人ホームの入所者の自宅の敷地について適用が認められているのに、介護型老人ホームは終身利用権の取得があることをもって適用が認められないのはおかしい」と主張する相続人が現れました。

国税不服審判所は、要旨「被相続人が住宅に居住していなかった理由、期間、その間の生活場所や状況、住宅の維持管理の状況など客観的な事情を総合的に勘案して、社会通念上、被相続人が当該家屋に居住していなかった状況が一時的なものであり、生活の拠点はなお当該家屋におかれていると言える場合には、その敷地は居住の用に供されていた土地に該当すると解される」とし、個々の事情をそれぞれ勘案して判断するものとしました。

本件は「生活の拠点が自宅におかれていたとは認められない」として相続人の請求は却下されましたが、審判所は国税庁の質疑応答事例にについて、要旨「所用の要件すべてを満たす場合には特例の適用を認めて差し支えないというものにすぎず、要件のいずれかを満たさない場合には、一切特例を認めない趣旨とは解されないものであり、終身利用権の有無のみによって特例適用の可否を区別しているものといえない」としています。
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posted by 税理士法人M&T at 20:52| Comment(0) | 不動産投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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